私はその頃、私のクラスの担任である真弓子先生に強い憧れを抱いておりました。

 美しく清楚で誰に対してもやさしい先生は私のみならずクラスのみんなから慕われる人気者でした。

 長い黒髪、白い肌、きりっとした眉、切れ長だけど優しい目、美人でありながら決してそれを鼻にかけたりはしない、

もう死語かもしれませんが、まさに大和撫子を絵に書いたような人でした。

 でも若い私の引かれるのは顔の美しさだけではなく、すらりと細身のスタイルのよい先生の女性としての肉体的魅力でもありました。

 服の上からでもわかる形のよい胸のふくらみや腰のくびれ。

 先生はいつも白を基調としたシンプルで清潔な服装を着ていましたが、

そのわずかに露出されている先生の「からだ」−細く白いうなじや引き締まった足首−を見るだけで私は激しい劣情をおぼえたのです。 

 あの清楚な真弓子先生が服を脱いだらどうなるのだろう。

 私は毎晩、毎晩、先生のしなやかな肢体を想像しながら自慰にふけるのでした。

 

 そんなよこしまな欲望に気づいていたのかどうかはわかりませんが、

どちらかというと引っ込み思案で友達も少ない私にも先生は他の人とまったく変わらぬ態度で接してくれました。

 先生はとても花が好きで学校の花壇でも色んな花、特に薔薇の花をたくさん植えて世話をしていました。

 私は先生が花の世話をしているのを見るのが好きで、いつもこっそりと影からのぞいていたものです。

 ある日、先生が一人で薔薇の手入れをしているときにいつものようにのぞいていた私は先生に見つかってしまいました。

 「あら、坂本君。坂本君も花がすきなの?」

 先生は優しく微笑んで私に声をかけてくれたのです。

 「え、あ、ええ、ええ…。」

 「ふうん。何か意外だなあ。あら、ごめんなさい。でも、いいわね。花が好きっていうのは素敵なことよ。」

 「は、はい…。」

 不得要領に答える私に先生は花の話をはじめたのです。

 「薔薇ってね、決して派手なだけの花ではないの。力強い反面、繊細で、華麗でありながら質素、大胆でありながら引っ込み思案…。

単純には割り切れない魅力がこの花にはあるわ。そういうところが私は好きだなあ。」

 楽しそうに薔薇を語る、その横顔はたいそう美しいものでした。そんな先生に私は更に強く魅入られていったのです。

 今にして思えば、先生はまさに薔薇そのもののような人だったのかも知れません。

 

 先生に結婚を前提にしてつきあっている男性がいることを知ったのは、それからしばらくたってからのことでした。

 私はあせり、苦しみました。

 狂おしいほどの嫉妬で真弓子先生への思慕は耐え難いほどになってきたのです。

 

 そのころ私は催眠術に夢中になっており父親の蔵書から心理学書などをこっそりと持ち出してはむさぼるように読んでおりました。

 手をかざすだけで人が目を閉じうなだれてしまう、命令どおりに人が動いてしまう。

 実際には催眠とはそんな単純なものではないのでしょうが、私にはなんとも不思議で魅力的な魔術のように思えたのです。

 特に性的な描写があるわけでもないのに何故か私は股間を固くして、わずかしかない催眠についての記述を何度も何度も読み返したものです。

 そして、私は当然のごとく真弓子先生に催眠をかけることを夢想するようになりました。

 催眠をつかえば真弓子先生を私だけのものに出来る。本気でそう思い込んでしまったのです。

 

 先生がその婚約者と結婚してしまう前に何とかしなくちゃならない。

 私はとてもあせりました。先生に催眠をかけて気持ちを変えてしまおう。

 そんな計画が自然と私の中で出来上がっていったのです。

 

 本の中の数少ない情報から私なりにどうやって催眠をかけるかを必死で考えました。

 私のように経験のないものでも確実に催眠をかけるにはどうしたらよいのか。

 ふと、目にとまった挿絵−それは丸い円盤に白黒で渦を巻くように縞模様が塗られているものでした。

 催眠をかけるときに使う道具の一種のようです。これを回すことで人工的にめまいを起こして催眠に入りやすくするのです。

 私はみようみまねでそれを作って、自分で回して見てみました。

 縞模様がくるくるとまわり、目がちかちかとしてきます。じっと見つめているとまるで吸い込まれるようです。

 「これだ!」と私は思いました。これを使えばきっと真弓子先生に催眠をかけられるに違いない。

 ボール紙を丸く切り抜いたものにマジックで縞模様を書き入れたものをあらためて作り、

割り箸にとりつけて簡単に回転できるような工夫を加えました。

 

 次の日、その円盤を持ち、私は大いなる決意をして家を出ました。

 学校へ着くころには、これからすることへの重圧感で胸が苦しくなるほどでした。

 授業の内容も耳に入りません。自分の中で催眠の手順を何度も何度も繰り返し確認をしたのです。

 放課後、いつも先生が花の手入れをしている頃合を見計らって私は花壇へと向かいました。

 幸い、今日は先生のほかは誰もいないようです。

 「先生!」私から先生に話しかけるのは初めてのことでした。

 先生もそれが意外だったのか薔薇の世話の手をとめて振り返った顔には少し驚きの色が見えました。

 「あら、坂本君どうしたの?」

 「あ、あの、先生に見てもらいたいものが、あ、あ、あ、あるんですけど…。」

 緊張のあまりどもってしまった私ですが、先生は気にせずあのやさしい微笑みを顔にうかべて私の話を聴こうとしてくれます。

 「なに?花の絵でも描いてくれたのかな?」

 「こ、これを見てください。ただ、じっと見つめてください。」

 円盤を取り出し、先生に見せながら私は言いました。

突然、へんなものを出されて先生も少し面食らったようですが、すぐにやさしく微笑んで私の言うとおりにしてくれました。

 「はい、じっと見たわ。それで、どうなるの?」

 「ま、回します。それでも、じっと、じーっと見続けてください…。」

 私はそれをゆっくりと回し始めます。先生が見てくれているのを確認すると次第に回転の速度を上げていきました。

 まじめな先生は生徒の私の要求にこたえようと一生懸命集中してそれをみつめつづけてくれたのです。

 「見つめているうちにだんだん目をあけているのがつらくなってくる…。」

 先生の顔からいつしか微笑みが消えて行き無表情になります。

 「まぶたが重〜くなってきますよ。もう、目を閉じてしまおう…。」

 私は暗示をあたえながらも緊張で足がガクガク震えました。

本当に先生が目を閉じてしまったときには心臓がどきどきして立っているのもつらいほどでした。

 本当に催眠がかかってしまった…。これからどうしよう…。

 それから後のことはとても自分がしたこととは今でも信じられません。

 何かが私の体の中に降りてきて勝手にやってしまったことのようにしか思えないのです。

 

 「あなたは、とても深い深いところへ落ちていきます。心が安らいでとても気持ちがいい。

ずーっとこのままでいたい。そんな気持ちになってきます。

ボクが数を数えるともっともっと深いところへ沈んでいく。1,2,3…。」

 先生は完全に深い催眠に入ってしまいました。ぐっすりと眠るように花壇にすわりこんでいます。

 「あなたはもう自分で何も考えることが出来ない。すべてボクの言うとおりになってしまう。かならずそうなってしまいます。わかりましたね。」

 「は…い」

 このときになって初めて自分が激しく勃起していることに気付きました。

 あの真弓子先生が私のいいなりになるというその事実にいまだかつてないほどに興奮してしまっていたのです。

 「ふ、服をすべて脱いでしまおう。生まれたままの姿になるともっと安らいだ気分になれる…。」

 先生は目を閉じたままゆっくりとした動きで服を脱ぎ始めます。

 私の股間はもう痛いほどコチコチになっていました。

 私の熱い視線をあびながら先生は私の目の前でみるみるうちに全裸になっていくのでした。

 

 先生を裸にして私はどうしようというのでしょうか。真っ白な先生の裸体を目の前にして私の頭の中は空っぽになってしまいました。

 あれほど繰り返した手順ももうすっかり忘れてしまってただバカのようにボーっと突っ立っているだけの私。

 

 すると突然、私は自分自身ですら思いもしなかった暗示を与え始めたのです。

 「あなたは薔薇です。1本の美しい薔薇になってしまいました。」

 私はそう言いながら先生の白くやわらかい内股をそっとなでます。

 「ほら、これが花びら。そしてここが…。」

 局部に手を触れます。

 「花の芯が隠れているところ。まだ、開ききってはいないがもうすぐ満開になって虫たちを誘い入れるところ。」

 花になりきった真弓子先生は股を大きくゆっくりと開いていきました。

 「さあ、もう花は満開になる。いっぱいに開いてしまおう。花びらを開ききって虫たちを集めよう…。」

 私が真弓子先生の手を導いて人差し指と中指で陰唇を広げさせます。

満開という言葉に反応して先生は、めいっぱいそれを広げて私に見せ付ける格好になりました。

 なんということだろう。あの清楚な先生がこんな淫靡な姿を私の前にさらしている。

 一本の薔薇の木に、そして花になりきって。

 先生は真っ白な花びら−内股をうねうねと動かして虫たちを誘おうとしています。

その真ん中にはパックリと花芯が口を開いている。ああ、なんと美しくいやらしい光景なのでしょうか。

 

 「さあ、一匹のミツバチが飛んできましたよ。あなたはとてもうれしい。」

 先生の顔がすこし微笑みます。

 私はそろそろとズボンとパンツをおろしカチカチにかたまったモノを露出させました。

 そして、それをそっと先生の肌にこすりつけていきます。

 「花は蜜をすわれるととっても気持ちがいい。あえいでしまうぐらい気持ちがいい…。」

 花があえぐというのは考えてみればおかしな話ですが、先生は疑問にも思わず感じ始めました。

 「はあ、はあ、ああん、はあああん…。」先生の可愛く艶めかしい声に私の理性はもう完全に吹き飛んでしまいます。

 一気に私のモノを先生の花芯に突き入れてしまいました。

 ぬぷ、ぬぷ…。「はううう…。」先生の声もすこし大きくなります。

 初めて女の人に挿入した感覚にとまどいながらも私は暗示を与えつづけました。

 

 「ほら、ミツバチが口を花のなかに突き入れて蜜をすいはじめた。」

 くいくいと私が腰を動かすとおもしろいように先生がよがります。

 「はあ、はあ、はあ、うくううう…。」

 ああ、気持ちがいい。先生の美しい体を私はいま犯しているのだと思うと背徳感と同時に背筋に寒気が走るほどの快感をおぼえたのです。

 私は更にくいくいと腰をうごかしつづけました。

 私にとって初めての性行為です、そう長い間この気持ちよさにたえきれるものではありません。

 「…そしてミツバチの身体についた花粉があなたのめしべに触れる。」

 う、ぴゅ、どぴゅ…。

 「花粉は柱頭につき管をのばしていき花は受精する…。やがて花びらは散り子房は種をやどし膨らみはじめる…。先生…先生はボクの子供を孕んだよ。」

 

 先生の中にすべてを出し終えた私は目を閉じたままの先生を抱きしめました。

 すると、きつく抱きしめすぎたのか先生が目を覚ましてしまいました。

 「坂本くん…?わたしは…いったい…。」

 真弓子先生は私と彼女が何をしてしまったのか直感的にわかったようでした。

 先生は少し悲しそうな顔をしましたが怒ったりしかったりすることはありませんでした。

 

 真弓子先生の婚約は解消されました。

 そして生徒の子供を妊娠したことで問題視され学校もやめざるをえなくなったのです。

 でも先生は私にうらみごとを言うでもなく私の子供を産み落としてくれました。

 

 それから私たちはどうなったかというと、私はまだ先生−真弓子と暮らしているのです。

 あれから、もう一人子供を授かりましたが真弓子の美しさは今でも決して衰えてはいません。

 彼女は今でも私の憧れの人なのです。

 子供たちが寝静まると彼女はいつもそっと私に、こう囁きかけます。

 「あなた、また、今夜も私を花にして…。」

 

 

 



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