湖のほとりに、額に白いヘアバンドを巻いてまっすぐな黒髪を背中をおおうほど長く垂らしてたたずんでいた者の姿があった。

ロングドレスを身にまとって、水面を見つめているその少女らしい姿の正体を水面にのぞきこむと…。

「くっくくく。」

つりあがった目に口からとび出ている長い舌、不気味な笑い声を浮かべているその正体はへび少女…ではなくて、少女ではなく少年、つまり男だったのである。

「くくくく、くくくく。ぼくは、へび女によってこうしてへびにしてもらったから。さっそく、ヘアバンドに命令が…、すぐそこのくさむらに女の子を用意したからその子を襲ってへび女にしろって、わかりました。」

少年が、命令通りくさむらをかき分けると、少年と同じ年ぐらいの少女が洋服ごと縄でしばられて口もテープでふさがれたさるぐつわの状態で横たわっていた。少年の好みどおり、少女は髪の毛を腰に届くほど長くしていて二本の三つ編みを結っていた。

「ふふふふ、おまえもへび女になるんだよ。」

少年は女装して身につけていたドレスをぬぎはじめ、はいていたショーツなどもずりおろして露骨な性器を少女の目の前にあらわしていた。いやだと目をそむけたがる少女の顔につきつけると、その性器に左右から少女の三つ編みにしている髪の毛を巻きつけはじめていた。

「くくくく、くくくく。」

少女の口をふさいでいたテープをはがし、少女が叫ぼうとする瞬間に少年はずぼっと自分の性器を少女の口のなかに、少女の髪の毛を巻きつけたまま挿入していた。

「うう、うう…。」

興奮した少年は精液を大量に出し、少女は飲まされてしまった。そして、少女の身体にはあちこちへびの模様も現われていた。

少女の口からも牙がはえてきて長い舌が伸びてきたのである。

少年に襲われた少女も、恐ろしいへび少女になってしまったのであった。

  

  二次小説「へび少女に恋して」

  

  ここにあるお話は、かつて少女向け雑誌で一世を風靡したホラーもののいわゆる二次小説という類ですが、そのなかの数作品でターゲットにされてしまった少女に、もし自分が遭遇してしまったら…、そんな戦慄の場面を描いたものであります。

  

 

第一話:楳図かずお「まだらの少女」の京子さん

  

  両サイドの前髪で残りの髪を束にして左右から巻きつけた超ロングのポニーテールをしていた京子さんが、そのポニーテールをほどきながら正体を見せていくあの瞬間がたまらなく萌える。

京子さんにつかまり、首をかみつかれた者はその場で京子さんの下僕となってしまうのであった。

「くくくく、くくくく。こうして、自分で他人の行動をあやつれるなんて、悪魔に心を売ってもこれ以上の快感はないわ。」

へび女が乗り移っているのではなく、すっかりへび女に洗脳されてしまった京子さんだった。

京子さんの、次々に周囲の者にかみついて東京から来た弓子という少女をおとし入れるために下僕にしていく場面を、かたずを飲んで遠巻きに見ていたら、とうとう京子さんは自分の姿を見つけてきたのである。

「はっ。」

ぼくは、その場から逃げようとする気もなぜか起こらなかった。

「うふふふ。男の子なんて、はじめての獲物だわ。あなたもわたしの下僕にしてあげる。」

「ああっ。」

「くくくく。」

京子さんの大きな瞳ににらまれて、ぼくは身動きができなくなってしまった。そして、背中から身体を強い力で抱きしめられ、長い黒髪をぼくの片側の肩にばさっとかけられて、とうとうぼくの首に京子さんはかみついてしまった。

「うう…。」

「くくくく。」

いったん気絶し、ふたたび目がさめるとぼくは京子さんに抱かれていたのである。

「きょ、京子さん…。」

「気づいたわね、ほら。この鏡を見てごらん。」

もとの美しい顔に戻ってやけにやさしい感じの話し方で、京子さんは手鏡を自分に見せると、ぼくの口の中にも恐ろしい牙が…。

「ぼくは、いったい…。」

「うふふふふ。あなたもわたしのようにへびになったのよ。あなたはまた好きな女の子をつかまえてかみつけばその女の子をへびにすることができるのよ。ほら、だんだんその気になってくるわ。わたしも最初はいやだと思ったけれど、こうして他人を下僕にすることのできる特権を得られてこのままへび女でいたいと思うようになったの。あなたもうれしいと思えるようになるわ。」

「京子さん…。」

「わたしのこと好きなようね。あなたがわたしの命令通り、だれか女の子の血を吸ってきたら、わたしがまたあなたから血を吸えるから、あなたはわたしとセックスができるのよ。そうしたかったら、早く行ってさがしてくるのね。」

大好きな長い髪の京子さんとセックスができるなんて…、ついにぼくも、心をそのために悪魔を売ってへびになりきってしまおうと思ったのである。

 

 

  第二話:古賀新一「白へび館」の少女

  

  両サイドの前髪を後頭部でまとめ、後ろの髪といっしょにおろしていたいかにもお嬢さまふうの清楚な少女という感じの、その後ろ姿をひとめで見てぼくはどきっとしてしまった。

その少女の行動をかげから眺めていた。自慢の黒髪をほどき始めたかと思うと、伸びすぎた毛先をはさみで切り揃えて、ふたつに分けた三つ編みを輪にした髪形に結い直していた。

少女はへび女で、呪う対象の家族のひとりである、ふたりの子どものうちの妹のまり子に化けるために同じ髪形にしていたのである。そのまり子をつかまえて隠し、自分が化けて姉の昭子に近づいていたのであった。だが、近くの犬が吠えて犬を苦手にしていたへび女は正体を現わしてしまった。三つ編みのキュートな髪形と恐ろしいへび女のアンバランスな組み合わせの顔が、より気持ち悪さを増幅させる。

少女の秘密を知ってしまったぼくは、ついにへび女たちの集団につかまってしまった。首領と見られる和服を着たサングラスの女、その母親とみられる老婆などのすみかに連れこまれていた。

「おほほほほ。あなたもわたしたちの計略に協力してくれそうね。どうやら、髪の毛が長い女の子がお好きなようね。」

首領のサングラスの女が不気味な声で近づいてくる。そして、老婆も口を割る。

「いひひひひ。この男の子をへび男にしてあの一家に送り込み、あの家の子どもたちをへび女にさせてやったらいい。それには、ひひひ。やっぱり若いおなごをこの子に襲わせたほうがいいかのう、ほら。」

あの、色白で髪の毛を超長くした少女が出て来る。

「わかりましたわ。この男の子をね。」

「ううっ。」

とうとう、ぼくは少女に背中から抱きつかれて、髪の毛をばっさりと自分の肩にかけてぼくにその香りをかがせてぼくは意識がもうろうとなってしまっていた。少女はぼくの首にかみついていた。

その夜中、三つ編み姿のままのまり子が寝ているベッドにしのびこみ、ぼくはまり子の背中に抱きついてまり子の三つ編みの輪にしている髪をそれぞれの手でわしづかみにしながらまり子のうなじのところにかみついたのであった。

「きゃあーっ!」

まり子がへび女になり、今度は姉の昭子を襲ってへび女にするよう、ぼくもまり子をあやつっていたのであった。

 

 

  第三話:楳図かずお「へび少女」の洋子さん

  

  「はあはあ。」

へび穴に迷いこんだぼくは、その奥で恐ろしいものを見てしまった。

洋子さんをへび少女にしたという継母がこの土の中で生活をしていたのである。

外に戻った。洋子さんが髪形を三つ編み二本にまとめた姿で後ろを向いて立っていた。洋子さんをへび少女にした継母も髪の毛をまとめてひざ裏ぐらいまで届いていた不気味に長い黒髪だったが、洋子さんの髪の長さもいつのまにかその継母と同じぐらいに伸びているようだった。たぶん、三つ編みをほどくとそのぐらいありそうだった。その長い髪の毛を見てぼくは興奮してしまった。

そんなぼくのいやらしい思いにも気づかず、洋子さんが自慢の髪をなでながらやさしく話しかけてきた。

「穴のなかに誰かいるの、見たのね。」

「ええ。もしかして、洋子さんのおかあさんという人?」

「そうなの、わたしも、もうすぐあの太陽が沈んだら、おかあさんと同じようになるわ。」

「おかあさんと同じって、ひょっとしてへび女に…。」

「もう、とっくにわたしはへびになってるわ。夜が来たら本性を現わすようになるの。」

ぼくは、洋子さんをやはりひと目で好きになっているだけに、たとえ彼女の正体がへび少女でも逃げるわけにはいかないと思った。遠くを見つめながら、やはり洋子さんは自分がどうなるかと思うとこわくなっているようすだった。

「あの…。」

「わたしのそばにいなくてもいいわ。わたし、あなたのような人にやさしくされてもうれしくないの。」

「そ、そんな。おいていけないよ。」

「わたし、あなたは好みの男でないということよ。いなくたってかまわないわ。わたしから早く逃げたほうがいいわよ。ほんとうに好きじゃないから、あっちへ行って。」

ぼくは戸惑ってしまった。洋子さんを救うことができないものかと。そう考えているうちにも、夕日が急速につるべおとしのようにして沈んでいくのであった。洋子さんが顔をおさえていた。

「洋子さん…。」

「ああ、もうすぐわたし…、人を襲う恐ろしいへびになるんだわ。」

ぼくは、洋子さんを抱いてあげようとしたが、すぐに手で突き飛ばされてしまった。

「ううっ。」

「しつこいわね、あなたは好みの男じゃないって言ってるのに。ふふふふ。それとも、そんなに、わたしのえじきになりたいのかしら。」

とうとう、夕日が沈み、洋子さんの表情が変わり始め、口のなかから恐ろしい牙と赤くて長い舌が現われたのであった。

「うわあーっ!」

「逃がさないわ。」

ぼくは、その場で倒れて身動きもできない状態になった。後ろからはこの家に住んでいるという老婆や家政婦なども現われて、みんなへびになっている。

「この人たちも…。」

「そうよ、わたしの下僕なの。あなたも仲間にしてあげるわ。わたしが好きなタイプの男の子なら無事に帰してあげたのに。」

「ああっ。」

「ふふふ。その男の子をつかまえて。」

洋子さんの下僕になっているへび女たちにとうとうぼくは縄で後ろに両手をしばられてしまった。そして、おとなしいあの洋子さんがはいていた制服のスカートをぬぎ始め、おまんこのところにナイフをさしてうろこをとりだしたのである。

「洋子さんが…。」

「ふふふふ、これをお飲み。」

洋子さんのおまんこにあったうろこを、とうとうぼくは飲まされてしまった。

「うぐっ。」

「うふふふ。飲んだね。あなたも、これでへびになるのよ。」

こうして、ぼくは髪の毛も以前の洋子さんと同じように肩の先まで長くなって、その髪の毛をわしづかみにされて廊下を引きずられ、へび井戸に何度も投げ込まれて、洋子さんの下僕になっていったのである。

「ふふふふ。気持ちいいわよ。」

三つ編みの髪の毛が前に垂れ下がっているのを見ながら、ぼくは洋子さんの股のところをなめさせられているのであった。

しょせんは、片思いでは下僕にしかなれないのである。

 

 

  第四話:古賀新一「呪いのへび教室」の美加ちゃん

  

  この話は、どうしたことか男はひとりも登場しない、もしも男がでてきたらたちまちパニックになるであろうという女子校で起きていたものであった。

ここに出てくる、美加ちゃんという女の子はものすごくかわいくて、長い黒髪を二本のツインテールにしてスカートの裾あたりまで垂らしている、どこにでも今もいるような女学生だった。

そんな美加ちゃんがおそろしいへび少女であることがわかっているにもかかわらず、ぼくは好きになってしまったのである。

「美加ちゃん…。」

彼女の通う女学校で、へびを殺したらこんなこわいことになると他の生徒たちに説明している美加ちゃんは、それでもほかの級友たちからの人気者のようで、仲良くやっているようである。彼女の口のなかには恐ろしいへびの口が見えるけれど、好きになったらこんな子に襲われてもむしろ本望と思うかもしれない。

ぼくは、こっそりと美加ちゃんの帰宅するあとをつけていた。

「ただいま。」

美加ちゃんがへび少女になっていることは、両親も知らないようであった。

その、母親らしい人が家を出たので、家のなかには美加ちゃんひとりしかいないようであった。

どういうわけか、鍵があいたままだった。

美加ちゃんが、ちょうどお風呂に入っていくのが見えた。

「よーし、美加ちゃんを襲いに?襲われる?チャンスだな。」

美加ちゃんが脱衣所からさらに浴室に入って扉を閉めたのを確認して、ぼくはこっそりとその脱衣所に入ったのであった。どういうわけか、この家は不用心のようで、いちいち鍵や扉を閉めたりしないのか、脱衣所にもかんたんに入ることができてしまった。

ぼくは、洗面台に美加ちゃんのいつもしているふたつの黒いヘアゴムを見つけた。

「ふふふふ、このヘアゴムを…。」

ぼくは、下半身のズボンやパンツをその場で下げて、自分の性器にその美加ちゃんのヘアゴムをはめたのであった。ひとつは奥の股のところまで、もうひとつのヘアゴムは性器のまんなかあたりに。

美加ちゃんのことも思い出しながら興奮して性器もぼっきしてしまい、巻きつけていたヘアゴムも伸びていた。大きくなって精液も流れ出て、とうとう美加ちゃんのヘアゴムをぼくは精液で汚してしまった。

そのとき、浴室の扉が開かれた。

「あんた、なにやってるのよ。」

「うわっ。」

「ちょっと、こっちへいらっしゃい。」

とうとう、ぼくは美加ちゃんに腕をひっぱられて浴室につれこまれてしまった。美加ちゃんは、髪の毛を手拭で巻いていたが、入るとその手拭をほどいて背中へ滝が流れていくように豊富な黒髪をおろしていたのであった。

「あ、ぼ、ぼくは…。」

「あなたが巻いているそのヘアゴムね、わたしのじゃなくて姉のものよ。姉も髪の毛お尻まで長くしていつも校則で三つ編みにしていたけど、今日は行事だから別の色がついたゴムで学校に行っているの。そのヘアゴムでもし姉が髪の毛をまとめたらどうなるかしらね。」

「ご、ごめんなさい。どんな形でもおわびします。」

「うふふふ。どうやらあんた、わたしの下僕になりたいのかしら。」

「えっ?」

「わたしはへび。自分のことを好きな男がだれであるかもよくわかるわよ。」

「下僕になるって?どんな方法で。」

「覚悟できているみたいね。わたしの場合はこういうふうにするの。」

美加ちゃんは、後ろ姿を見せて倒れているぼくの身体の上にのりかかったのであった。

「ああっ、美加ちゃん…。」

「うふふふ。」

気がつくと、美加ちゃんはぼくの性器に口を加えていた。いわゆるフェラチオを始めたのである。強烈な毒牙の痛み、長い舌で亀頭部をなめられた痛みが続いた。

「下僕にどうしたらなるの?」

「ゆっくり、あんたにいい気持ちさせてあげるから、あせらないで。」

「ああっ。」

ぴちゃぴちゃとぼくの精液をさかんにすくう美加ちゃん、お尻をおおうほど長い黒髪にもまたぼくは興奮せずにはいられなかった。そのお尻から特大の白いものがぼくの頭を目がけてかかってきた。

「うふふふ。」

「な、なんだか気分が…。」

「精液を髪の毛にかけると相手を自分の思い通り動かすことができるようになるのよ。いま、わたしも興奮してきたわ。」

「ああっ、美加ちゃんの身体が…。」

美加ちゃんは胴体を上下に伸ばしてとうとうぼくの身体のまわりに長い黒髪を大きく何度も振り回しながら巻きつき、ぼくの身体をしめつけるのだった。

「ねえ、わたしの髪の毛をなでて。なでるとよけい興奮してあなたをしめつけたくなるわ。」

ちょうど、美加ちゃんの首がぼくの顔と向き合うところで身体を伸ばしたり巻きつけるのをやめ、いわれたようにぼくは美加ちゃんの長い髪の毛をなで続けるのだった。

「うう、うう、苦しい…。」

美加ちゃんの胴体でぼくはしめつけられていた。また、髪の毛も左右に分かれてぼくの首に巻きついてきたのである。

「死なせないからだいじょうぶよ、あとでわたしの姉を襲わせてあげるから。さっき言ったように、あなた好みの長い髪の毛、わたしよりも長いわよ。」

美加ちゃんを追いかけたことは、結果的に自分にとっては…、決して悪いことでもなかったかもしれない。

 

 

  第五話:楳図かずお「うろこの顔」の陽子さん

  

  真夜中になると、少女が不思議な殺され方をするという事件がひとりずつ毎日のように起こっていた。

その犯人は、へび女になっている髪の毛をツインテールにしてかわいらしいリボンをくくっている陽子さんだったのである。

彼女は、べつの少女から血を求めていったんもとの美しさに戻るが、夜になるとまた恐ろしい姿に戻って自分の美貌を守るために他人を襲っているという呪われた運命にあった。

陽子さんは顔もまたキュートな色白の少女だった。

「きゃあーっ!」

ひとりの悲鳴が聞こえたら、その夜はそれで終りである。

次の夜、陽子さんが外出しているのを確かめた。

「はっ。」

陽子さんは、この怪事件の謎を探りに来ていたという魔子さんにとびついていた。

「ああっ。」

陽子さんの片腕を曲げたところから恐ろしい牙をともなった口が開いていた。陽子さんの姉で死んだ久留美さんの血をほしがる怨念がやどっているというのである。姉の久留美さんも黒髪の長い美少女だったが、陽子さんとは腹違いの姉妹という。

「はあはあ。」

陽子さんは、襲った相手が魔子さんとわかるとその場で自分の行動を止め、家に逃げ帰っていた。

次の夜、陽子さんがまた誰かの血を求めて外出しているのを見かけた。そして、いきずりの少女を襲おうとしたところを、ぼくは久留美さんの怨念が宿っているという腕のほうをひっぱってとめたのであった。

「なにするの?あなた、痴漢ね。」

「その腕で、いまの人を襲おうとしただろ。ぼくが代わりに襲われてあげるから。」

「ふん、あんまりいい男じゃないわね。かっこつけてるつもりで。いいわ。その裏道に入って。」

ぼくは、陽子さんに言われたようにそこに入っていったが。

「そこに寝て。」

道の上に寝かされたぼくは、何をされるのだろうと思ったら、服をぬがされてなんと、ぼくの性器をつまみだしてあの久留美さんの怨念がのりうつっているという腕の口でフェラチオをさせたのである。

「久留美ねえさん、気持ちいいでしょ、男の味よ。」

「ああっ、ああ…。」

陽子さんの後ろ姿がぼくの見える位置になり、陽子さんのおさげを分けているヘアラインがきれいに見えてぼくは興奮しつづけるのだった。

 

 

  第六話:古賀新一「白へびの恐怖」の少女

  

  「はっ、あの女の子は…。」

「うふふふ。」

長い黒髪を背中いっぱいに広げた美少女は、恐ろしいへび女なのである。自分の母親を事故で死なせたという少女の一家に、また恐ろしいものを送りこんで苦しめ、いずれは皆殺しにしてしまおうとたくらんでいるのである。

ぼくは、その少女の行動をもうやめさせようと、少女の背中にとびついて身体のまわりを腕でつかまえたのであった。

「きゃあーっ!」

「やめろ、もう。やめるんだ。」

「離して、わたしの邪魔をしないで。」

「あの子に罪はないだろう。」

人間がへび女を襲っている、そんな珍奇な場面もあったのかということになるが。

「あなた、あの子のことが好きなんでしょう。」

「ちがうよ。ぼくは君のことが好きなんだ。あの子のかわりにぼくが君に殺されてもいいよ。ぼくは君に殺されたら本望だから。けれど、あの子のことを殺すのはやめてくれ。」

その時、少女の悲鳴を聞いて何人かの警察官がかけつけてきたのであった。

「はっ。」

ぼくは、腕を警察官のひとりに握られて手錠をかけられそうになった。

「あ、おまわりさん、ちがいます。この人は痴漢じゃありません。」

「はあ?しかし、その状態は…。」

「この人は、わたしが自殺しようとしたところをとめてるんです。わたし…。」

「そうでしたか。わかりました。」

警察の一行が帰っていくと、少女は振り向いて、ぼくに泣きついてきたのであった。

「うう…。」

「あ…。」

とうとうぼくは、少女のことを抱いてしまった。長い黒髪を何度もなでては下半身を興奮させていた。

「わかったわ。もう、あの家にはいかないから。でも、わたしは恐ろしいへび女よ。それでもわたしのこと、愛してくれるの?」

「へび女って、たしかいろいろ相手をへびにして仲間にする方法とかあるだろう。ぼくも君にへびにしてもらえたら。」

「わたしは、あなたのことへびになんかできないわ。」

こうして、ぼくは自分の家に少女を呼んだ。少女を風呂に入れて長い髪の毛を洗い、その後乾かしてぼくは彼女の髪の毛を念入りにとかして二本の三つ編み姿にしてあげた。

「自分でもかわいいって思うでしょ。」

「ふふふ。」

その姿のまま少女と腕を組んで歩いていたら、偶然にも彼女の呪っていた一家に出会った。

「みなさん、もう心配ありません、彼女はもうぼくが危害を加えさせないようにしますから。」

「まあ…。」

へび少女といっしょに歩いていったぼくを見送った一家も、どんな思いで眺めているのだろうか。

  

  実は、男の子はまともな主人公の少女よりもこのようにへび少女のほうが好きだったという人が多いようで、だからこれらのホラーが受けていたといえるのだろう。

(おわり)




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