女性向ボーイズラブ催眠小説 ヒーロー派遣!不思議なバーで夢のタイムトラベル〜甘いカクテルのように危険な恋を・・ ”序章〜プロローグ”


「ヒーロー派遣!不思議なバーで夢のタイムトラベル〜甘いカクテルのように危険な恋を・・」


            序章〜 プロローグ


僕は雨の中やっとの思いで手に入れた日払いの日給を握りしめて夜の繁華街をうろついていた。

僕の心は今の天気のように感傷的だった。


雨は僕の心を代弁するかの如く、激しく僕を容赦なく叩きつけ、今、目元に熱く伝い流れてるのが涙なのか雨なのかよくわからない。

雨よ!僕をもっと叩きつけて僕を溶かしてくれ!僕をいっそ殺してくれ!と夜の空を見上げ
滝のように冷たい雨に打たれていた・・・。

周囲の人々は傘もささずに立ち止まってる僕を見、怪訝な顔をして腫れ物にさわるように僕を避けて歩いている。

僕は傷つき寂しくて自暴自棄になり、でも今日は一人になりたくない気分だった。


雨のせいか理由もなく悲しくなる・・・きっと体内の酒がキレたからだ。

何しろ僕の体はもう酒なしでは生きていけない体になってしまった。

酒は僕の血液となり、エネルギーとなり僕の体を動かすガソリンとなっていた。

何よりも全てを忘れさせてくれ辛い事から開放されフワフワした心地良い気分になれる。

僕は弱い人間かもしれない・・・。

長年付き合ってきた彼女にも去られ、帰る家も失ってしまった僕は路上生活をしていた。

バイト代が入った時の僕のささやかな贅沢はコンビニで買い物したり、たまに漫画喫茶に泊まる事。

その時はシャワーを浴び、垢を落とし、エアコンのきいた清潔な部屋でゆっくり体を休め、飲み放題の暖かい飲み物を飲み、菓子やカップラーメンを食べながらゲームしたり、漫画本を読み安心してぐっすりと眠った。

僕は失恋の痛みと親も家を失い身をもち崩しかなり自堕落な生活をして酒に溺れていた。

今振り返ると・・好き勝手生きてきた代償かもしれない。

今夜はなんだか人恋しくて・・ただ黙って僕の話をきいてもらいたかったし、いや・・別に話しなんてしなくても、楽しく過ごせられたらそれでよかった。

一時の夢を買いに・・といってもわずか5000円なのでキャバクラへは行けない。
一人でカラオケもつまらない・・。

またいつものようにコンビニの安酒を買おうか・・と思った時、
「ジゴマ」というBARの看板が見えた。





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