成人向け催眠小説 hypno cafe


- hypno cafe -



ここは雑居ビルの中。
田舎の、廃れ、薄気味悪いビルの中。



そのテナントの中でも一番見つけにくいところに、
ある喫茶店があった。

看板はない。
しかし近くに行けば、
中からかすかに音楽とコーヒーの匂いがする。
甘い匂いも入っているようだ。




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カラン カラン

「あ、いらっしゃいませー♪」

「お一人様ですね、どうぞお好きな席へ。」

若いお姉さん一人。
席はカウンター席があるのみ。


「お客さん、初めてですね。何になさいますか?」


「とはいえ、実はメニューは今日は1つだけなんです。」

「relaxant coffee.のみとなっております。」

「何杯でも飲んで構いませんし、お代は1000円、気に入らなければお代はいただきません。」



「かしこまりました。relaxant coffee.おひとつ。」




「さてと。コーヒーが出来るまで時間がありますし、少し手品みたいなことをしてみましょうか。」



「催眠」

「って御存知ですか?」


「私も少しできるのですけれど、試します?」


「そうですね。それではやってみましょうか。」







「じゃ、両手を組んで、腕を前に真っすぐ伸ばしてみてください。

そう。
肩の高さに、できるだけ遠くに伸ばしてください...
そして親指の先端をジーとみてくださいね...

私の声に意識を向けて...
どんどん向いてくる...


ほら!あなたの手がくっついた!
指と指の間がどんどんしまっていく!
抵抗しようとすればするほど締まっていく!

腕もガチガチに固まる!鉄の棒みたいにガチガチ!
もう動けない!

手も腕も動けません!」



「...面白いですか?これも催眠なんですよ。
知らない内に自分の無意識が敏感になっているのです。」



「それでは私があなたの腕に触れると治りますよ。
...1,2,3!
ほら治った。ふふっ」




「それじゃ、お次はリラックスしてもらいましょうか。」




「お客さん、私の目を見てくれます?

...ほら!目がもう離せない!
絶対に離せません!
どんどん私の目を見る...

意識が吸い込まれる...どんどん吸い込まれる...
頭がどんどんボーとしてくる...

体の力も私の目に吸い込まれる...

まぶたが重くなってきて...目がシバシバ...


3つ数えるとまぶたが閉じてしまいますよ...

3,2,1...ほら。スーっと。



大丈夫です。私が支えていますから。



私のなでたところから力が抜けていきますよ...
右の肩...左の肩....

首...腰...足....スー....



ほら頭も....ふふ..かわいいね、あなた...


体を揺らします。
ぐーるぐる。ぐーるぐる。
頭も回る。
ぐーるぐる。ぐーるぐる。


さあ、あなたは催眠状態。

でももっと深くなれる。



私がまた数を数えるとどんどん落ちてゆく。
ぐーるぐる。

10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0。

ズーーン。」





「どこからか、いい匂い。

珈琲の匂い。甘い匂い。
甘い匂い?

それは私の匂い。


この甘い匂いは、店の外にも薫っていたね。


この匂いは生活につかれている人、

そして...催眠状態にある人にしか匂わないの。」




「さて、私が肩を持ち上げると一回戻ってくるよ。
でも深いまま。

その時に差し出されたもの、そう。
催眠状態のままコーヒーを飲むともっと深く入りますよ。」




「えいっ...っと。」

「あ、おきました?ちょっとボーとしてますね。」

「はい、お待ちかねのrelaxant coffee.ですよ。」




「どうぞお飲みください。」





「そう。飲み干すと、一瞬で失神します。
ほら。

大丈夫。私が支えています。

気持ちがとっても良くなっています。

...ぐーるぐる。ぐーるぐる。



体からは力が抜けて、
疲れも一切ありません。



そして、お腹のあたりからフワーっと気持ちが良くなっていきます。

全身に広がっていく...気持ちいいですね...

頭もフワーッと気持がいい。

体がすっかり元気になりました。

ストレスも抜けました。」



「それでは、私がこれからキーワードを言います。

それは、”催眠カフェへようこそ。”

”催眠カフェへようこそ。”といわれると、一気にこの状態に入ります。

でも、私が、ここで”催眠カフェへようこそ。”と言わないと催眠には入れません。



だから...ね?また来て...ほしいな..。

また来てくれたら...今度は......。」




「それでは名残惜しいでしょうが催眠から覚めましょう。
私が10数えると、催眠から覚めますよ。
催眠中のことは覚えていません。忘れます。

でもキーワードは残りますから安心して。


1、2、3。 体にエネルギーが充ち溢れてきます。

4,5,6。 力が戻ってきました。頭もはっきり。

7,8,9。 さあ、すっきりと覚めますよ。

キーワードは無意識にしっかり残っているから、安心して覚めてください。


10!」




パンッ!


「おはようございます。」

「お客さま、疲れは取れました?」

「そうですか。良かったです。」


「ああ、お会計ですね。消費税込みで1000円となります。」


「ありがとうございます♪」




「....え?本当ですか?また来てくださいます?」


「それではその時はまた追加メニューをご用意いたしておりますね。」




「私の名前?..ふふ、また今度ね。」




カランカラン...


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ここは雑居ビルの中。
田舎の、廃れ、薄気味悪いビルの中。

しかしここには”ある者”を惹きつけてやまないところがある。


此処には”彼女”がいる。





”此処”はあなたのそばにいつか現れるかもしれない。









つづき?















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