目覚め

 

 

 

おはよう。

起きて。

起きてよ。

起きてったら。

起きろー!

 

どう、目が覚めたかな。

まだ眠いの?

しょうがないなぁ。

まだ目が開かないの?

良いわ。じゃあ、そのまま聞いて。

大事な話よ。

あなたが寝ている間に何が起こったか。

そして、あなたのこれからの素敵な人生の話。

だから、このテープの話をよく聞いてね。

あたしはしばらくあなたとは会えないから。

 

あたしの声は分かるわよね?

堀江由衣に声がよく似てるって、いつも言ってくれてたものね。

そうよ。ミカよ。

あなたのミカ。

不思議かしら?

 

『さよならは言ったはず。別れたはず♪』

 

あはは。あなたのお陰でアニメとかにも随分詳しくなっちゃったね。

でも、そっちが別れたつもりでも、あたしの方はそうは思ってなかったから。

 

『三次元の女は面倒だから』

 

当たり前でしょ。

バッカじゃないの。

あたし泣いたわ。

ずっと泣いたの。

愛してたの。

 

ねぇ。

あたし、頑張ったよ。

セリフも設定もちゃんと覚えたし。

恥ずかしいコスプレもしたし。

コスの自作もしたし。

なつかしいな。

ほんとに好きだったんだよ。

どうして。

どうしてなの?

 

ふふ。協会の人が教えてくれたの。

あなたは『オタク』で、『ロリコン』で、『空想と現実の区別が付かない人』なのよ。

『大人の女が怖いから、小さな子を愛情の対象にしたりする』のよ。

偉そうなこと言っても、本当は弱虫で。臆病で。

馬鹿ね。

あたしがいるのに、なんでアニメや漫画のキャラの方が良いの?

彼女たちは決してあなたを愛してなんかくれないのに?

何から何まであなたの言うようにはできないよ。

 

『あたしはあなたの人形じゃない』もの。

 

ねぇ、そろそろ目が開くようになったかな。

ゆっくりと目を開けて。

まだ視界がぼやけるかな。

ずいぶん長く眠ってたものね。

そう。ずいぶん長く。

あなたがそうやって眠っている間、いろんな事があったの。

あなたは戸惑うかもしれないけど。

でも、大丈夫。あたしが付いてるわ。

がんばって。

 

ねえ。そろそろ見えたかな。

そう、あなたはベッドに寝ているの。

あら、まだ起きちゃだめよ。

無理しちゃダメ。岐部先生の計算によると起き上がるにはもう少し時間を置いた方がいいの。

ねぇ。気付いたかな。

あなたの着ている服。

そうよ。セーラー服。

なつかしいね。

あたしもずいぶん色んなセーラー服を着せてもらったけど。

あなたの一番のお気に入りのときめき学園のやつにしといたわ。

 

ああ。胸が気になるのね。

そうよね。

おかしいよね。

男なのに胸があるように見えるよね。

どうしたのかな?

何が入ってるのかな?

それじゃあ、もうそろそろ腕は動かせるかな。

がんばって。

勇気を出して。

そう。腕を持ち上げて。

胸に持っていく。

そして、ゆっくりと触るの。

 

あはは。

だめだめ。そんなに強く握ったらダメだよ。

そこは敏感にできてるんだから。

なつかしいね。

あなたはあたしの胸が大好きだったもんね。

あたしが止めてって言っても、ずっと手をどけてくれなかったもんね。

 

あはは。

そろそろ頭もはっきりして来たかな。

それじゃあ、お話を続けます。

今度はゆっくりと体を起こしてね。

ゆっくりと。

慎重に。

起き上がるのは久しぶりだからね。

あはは。

スカートを穿いてるね。

おかしいね。

男だったのにね。

それじゃあ、スカートの裾を持って。

ゆっくりとめくり上げるの。

そこにびっくりするものが有るから。

 

あはは。

びっくりした?

そう。パンティを穿いてるね。

おかしいね。

どうしちゃったのかな。

思い出して、あなたは寝る前にパンティを穿いてたかな?

あはは。穿いてなかったよね。

そうです。それは協会の人が穿かせたのです。

あはは。何か変だね。

じっくりとパンティを見て。

何かが足りないね。

分かるかな?分かるよね?

そして、無いはずのものがあるのが分かるかな。

あはは。どきどきしてる?

ねぇ、どきどきしてるかな?

それじゃあ、勇気を出して。

そおっと。パンティの中に手を突っ込みましょう。

あはは。

ねぇ。有った?無かった?

あははは。顔が見れないのが本当に残念。

でもね。ビデオは回ってるのよ。

だから。続けましょう。

 

うふふ。

ねぇ。何が起こってるか大体わかってきたかな。

うふふ。まだまだこれからよ。

ねぇ。まだ気付いてないかな?

それとももう気付いたかな。

今度はパンティの中の手をお尻の方に動かしてみて。

あはは。有るねえ。

何かな。

びっくりするよぉ。

 

そう。尻尾。

可愛くってキュートな猫ちゃんの尻尾が生えてるのです!

あはは。おかしいね。おかしいでしょ?

あはは。あははは。

ねぇ。気付いた?

気付いたかな?

予想だと、あなたは自分の頭の上に手を伸ばしてるはずなんだ。

蒼ざめながらね。

あはは。

あるよ。

あるに決まってるじゃない。

尻尾だけな訳無いよ。

当然じゃない。

あなた。ネコミミ大好きだったものね。

すごいでしょ。ホンモノみたいでしょ。

だって。

ホンモノだもの。

音もちゃんと聞けるよ。耳が合計4つ有るから普通の人の2倍の聴力になったのよ。

 

『岐部先生の技術は世界イチィ!できん事は無いィ!』

 

だもの。あはは。ジョジョのセリフだったかしら。

それじゃあ、可愛そうなネコちゃん達の話もしとかないとね。

ねぇ、知ってる?

日本では毎月300匹の野良猫ちゃんが薬殺されてるの。

それを協会が貰ってね。

尻尾と耳をちょん切って。

どれがあなたに似合うかなって。

あははは。

耳を押さえてもダメだって。

だって、手が足りないもの。

ラッキーよね。あなたに移植された猫ちゃんは。

ずっと、あなたと一緒に生きていけるんだもん。

 

あはは。ごめんごめん。

脅かしすぎたかな。

泣いちゃった?

ごめんごめん。

ウソよ。そんな事したら猫ちゃんが可愛そうだもの。

あたし、猫が好きだし、飼ってるって言ってたでしょ。

ねぇ、いつも、あたしの話。ちゃんと聞いてた?

あたしの飼ってた猫の名前覚えてるかな?

どうせ、覚えてないよね。

いっつもうわのそらだったもんね。

今度会うときまでに思い出しといてね。

でないと、お仕置きしちゃうから。

 

あら、何の話だったっけ。

そうそう。耳と尻尾ね。

協会の技術に組織培養って言うのがあるのよ。

あたしの飼ってる猫ちゃんの耳と尻尾から細胞をちょびっとだけもらって。

培養するのよ。

そうすると元気な耳と尻尾だけができるって訳。

すごいでしょ。

ああ、協会の話も未だだったわね。

協会はあたしのようにオタな男に捨てられた女たちを救う為に結成された慈善団体なの。

お金持ちも、お医者さんも、弁護士も。すごい人もいっぱいいるわ。

あなたの事を話したら、あたしにすごく同情してくれて。

あたしに力を貸してくれたのよ。

 

あはは。何か言いたい?

ねぇ、発声練習をしましょうか?

言ってみて。

『申し訳ございません、ご主人さま』

はい。

ちがうちがう。

『申し訳ございみゃせん、ご主人さみゃ』

じゃない。

『申し訳ございません、ご主人さま』

だってば。あはは。

ねぇねぇ。気が付いた?すっごく可愛い声でしょ。

考えなくても自然に口から『みゃ』とか『にゃ』とか出ちゃうでしょ。

あなたいつもあたしに言ってたじゃない。

『ネコミミを付けた時は、必ず『みゃ』や『にゃ』を混じえてしゃべれ』って。

あたし、今でもときどき出ちゃうんだから。

 

ねぇ。びっくりしてる?

とまどってる?

なんで、そんな風にしゃべっちゃうのかな?

教えて上げる。

あなたは覚えてないはずだけど、あなたには薬学と心理学との専門家がつきっきりで、一ヶ月掛けて洗脳処置を施してるのよ。

二度と戻らないの。

言葉だけじゃないわよ。

じゃあ、試してみるね。

カッコいい男の子を想像してみて。

どう?

どきどきしてきた?

どきどきしてるでしょ?

欲しくなった?感じちゃった?

あはは。おかしいね。男だったのに。

カッコいい男の子を見たり、想像したりすると、あなたの体でエストロゲンとプロテスゲロンが分泌されて、あなたは恋しちゃうって訳。

エストロゲンとプロテスゲロンはどこから出るかって?

あはは。子宮とか一式、あたしの組織を組織培養してあなたに移植させてもらったわ。だって、せっかく女の子になったのに、子供を産めないと残念だと思って。

じゃあ、次はオタクの男を想像して。

そうそう。典型的なやつを。

キモオタが良いよ。

あはは。ダメでしょ。

ダメなのよ。

おかしいね。

あたしがキモオタを馬鹿にしたらいっつも、あなたは怒ったわね。

でも、今ならわかるでしょ。

『生理的にダメ』って言うのが。

あはは。それが、女の子の気持ち。

協会は芸が細かいよね。

そんじゃあ、次ね。

素敵なオスネコちゃんを想像してみて。

あはは。

どきどきするでしょ。

おかしいよね。

どうしちゃったのかな。

洗脳って怖いね。

あはは。大事な事だから教えといてあげる。

オスネコにあんまりどきどきしちゃダメよ。

あなたの体からネコフェロモンが出ちゃうから。

それもウチの子から移植しちゃったから。

あはは。寄ってくるわよー。たくさんのネコちゃんが。

あはは。あはははは。

 

ねぇ、泣いてるの?

泣いてるのね。

おかしいね。

以前なら怒ってたはずよね。

あはは。気が付いた?

そうよ。

あなたは泣き虫で弱虫になっちゃたのよ。

良いのよ。

あなたは女の子になっちゃったんだから。

ごめんね。あたしがそこにいたら。

頭を撫でてあげられるのに。

頭を撫でられたらすぐに。

あなたは安心して。気持ちよくなって。

落ち着く事ができるのに。

ほんとにごめんね。

大丈夫よ。ねぇ。泣き止んで。

だって。泣くのはまだ早いんだから。

 

あはは。さぁ。そろそろ立てるかな。

ベッドから降りてごらんなさい。

転ばないように気をつけて。

 

、、、、転んだでしょ。

ごめんね。ごめんね。

協会の人が、『こういうのも面白いですよ』って、あなたをドジッ娘に洗脳しちゃったのよ。

あなたは何も無いところでつまづいたり、転べるようになったわ。

さらに、『何々しないように気を付けてね』って注意された時は、必ずその失敗をやっちゃうようになってしまったの。

うふふ。あははは。

大丈夫よ。がんばろう。

 

ねぇ。衣装ダンスが有るのが分かるかな。そこには全身鏡が有るの。

あなただって気になるでしょ。

さあ、がんばって。そこまで行くの。

開けてごらんなさい。

あはは。いっぱい衣装があってびっくりしたかな。

セーラー服。

ブレザー。

体操服。

スクール水着。

メイド服。

ウェイトレス。

チャイナ服。

それとも、もう視線は鏡に釘付けかしら。

素敵でしょ。

あなたが好きだった『ネコミミセーラー服魔法少女戦士 ブルマーにゃんにゃん』のイメージをコミケでインタビューしたデータをもとに立体化したのよ。

あなたはオタクたちのアイドル。究極可憐なネコミミ少女になったのよ。

ときどきぴくぴく動く生きている本物のネコミミ。

可愛いくって、キュートで、誰でも愛さずにはいられないお顔。

完璧なスタイル。

程よい大きさの美乳。

触らずにはいられない魅惑的なお尻。

長くてすべすべの脚。

まさに生けるフィギュア!

完璧よ。

協会バンザイ!

岐部先生の設計では、現在、Bカップの美乳は原作のハイパーにゃんにゃんをイメージして、だんだんと大きくなって行き6ヶ月後にはCカップに。同じくスーパープリンセスにゃんにゃんをイメージして更に6ヶ月後にDカップに成長する予定。まさにアニメとリアルのシンクロ!究極最高のメディアミックスよ!

 

あはは。命令されなくても、次の命令が何かは分かってるかな?

そうそう。

スカートを脱いで。

ブルマーを穿くのよ。

あはは。

ねぇ。命令に逆らえないってのにそろそろ気付いてるかな?

あなたはあたしに逆らえない。目上の人にも逆らえない。先生の言うことにも逆らえない。男の人にも逆らえない。逆らいたくない。そういう風にプログラムされちゃったの。

大丈夫よ。あたしはあなたが本当に嫌がる命令なんてしないから。

それに、本当に嫌なら逆らう事もできない訳じゃないわ。

あはは。そろそろブルマは穿けたかな?

気持ち良いでしょ?

最高でしょ?

命令に従って良かったね?

次も分かってるよね。

首輪が右に掛かってるからそれを付けるのよ。

そうそう。

 

『美少女だけの星、ロリータ星からやってきた、ネコミミセーラー服魔法少女戦士 ブルマーにゃんにゃん!可憐な美少女の敵、醜いロリコンダーは、このにゃんにゃんが許さないのにゃ!』

あはは。覚えてるわよ。何度も言わされたもの。ねぇ。口が勝手に動いたでしょ。

ポーズも勝手にしちゃったでしょ。

あはは。馬鹿みたいね。誰も見てないのに。

大丈夫よ。ビデオは回ってるから。

それに、見ている人がいても馬鹿みたいなのは同じだし。

 

どう?変身したのが分かるかな?

なんだか、力が漲ってくるでしょ?

心に愛があふれて来るでしょ?

何でもできそうな気がしてきたでしょ?

ロリコンどもに対する怒りが沸いて来るでしょ。

そうよ。あなたは変身すれば怒れるのよ。

ねぇ。鏡の中。あなたの瞳をよく見てごらんなさい。

赤ーく、光っているでしょ。

それが変身の証。

でもね。よーく聞いて。大事な事だから。

一つ目。あなたはにゃんにゃんに変身できるけど、パワーが溢れるように思うのは錯覚。錯覚なのよ。だから、うかつに悪に突っかかったりしちゃダメダメ。酷い目に合っちゃうわよ。

二つ目。えーっとそろそろよね。3、2、1、はい。ねぇ。分かるかな?瞳の色が戻ったでしょ?高揚した気分も沈んで来たでしょ?にゃんにゃんの変身は地球上では1分しかもたないわ。変身期間が終わるとあなたは元の弱気で内気で泣き虫な女の子に戻ってしまうわ。気をつけて。

そして、最後。これが一番大事。

ねぇ?覚えてるよね?あなたが好きだったにゃんにゃんの同人誌。

そうそう。にゃんにゃんの変身首輪をニセモノとすり返られて。

にゃんにゃんがロリコンダーの言うがままになってしまう話。

あのシチュエーションも何度もやったから覚えてるよね?

 

あなたは首輪を他の人に嵌められると、その人が大好きになって言うがままになってしまうの。

 

あはは。どきどきしてきた?

どきどきしっぱなしだね?

だから、気を付けて。

誰からも首輪を付けられないように。

この秘密を誰にも知られないように。

 

あはは。分かる?分かるかな?

あなたは究極の萌えキャラになったのよ。

オタクのアイドルに。

『究極の美少女だが、何故か何の取り柄の無いオレにベタ惚れ』って奴よ。

 

あはは。ばっかじゃないの。

 

あはは。不安?不安だよね。

どんな奴を好きになっちゃうか分かんないものねぇ。

 

大丈夫よ。良い事を教えてあげるわ。

あなたはずっと首輪を付けて生活すれば良いのよ。

そうすれば、首輪を外して、ワンアクション。

首輪を嵌めて、ワンアクション。

ほら。首輪を嵌められちゃうリスクがすっごく低くなってるよね?

良い考えでしょ?

それに首輪には鈴を付けといたから、いつでもチリンチリン音が鳴って。

あなたは首輪を付けられちゃったら、その人の言うがままになっちゃうから気を付けろって合図にもなると思うの。

一石二鳥でしょ。あはは。

でも、油断は禁物よ。気を付けて。

あはは。泣いてるの?

泣いてるのね?

 

大丈夫よ。

あなたの学校にはそんなひどい人はいないわ。

だって、そこはあなたみたいな娘ばっかりが通う学校だもの。

全寮制の女子高だし。

友達ができると良いね。

大丈夫よ。

あなたは可愛いもの。

誰からだって愛されるわ。

でもね。先生たちは厳しいから気を付けて。

あなたがちゃんとした女の子になれたか、どうか。

あなたが良い娘かどうかを常にチェックして指導してくれるの。

気を付けてね。ネコちゃんの要素を入れちゃったせいで、あなたは日なたに当たったり、難しい事を考えるとすぐにあくびが出て眠くなるようになっちゃったんだから。

先生たちは怖いわよ。

お尻を叩かれちゃうんだから。

あはは。怖い?怖いよね?

あなたはすっごい怖がりになっちゃったの。

ねぇ?手術で変身したんなら、手術で戻れるなんて思って無い?

無理無理。

手術どころか、注射する事を考えただけで、あなたは震えだすようになっちゃったんだから。

 

だから。

あきらめて。

良い子にしてたら。あたしが迎えに行くから。

ちゃんとした女の子になれたらね。

そしたら、あたしと一緒に暮らそう。

楽しみ。楽しみだわー。

 

ねぇ、あなたも楽しみにしてくれるかな?

きっとびっくりしちゃうんだから。

あはは。その時のあなたの顔を想像しただけで。

あたしは。あたしは……

 

ねぇ。だから。

良い子で待っててね。

先生の言う事をよく聞いて。

宿題を忘れずに。

まじめに勉強する事。

それじゃあ。

またね。

 

<おしまい>





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