催眠術なんて、私は信じていなかった。いや、信じたくなかったのかもしれ

ない。

 あの日までは――

 

 

「ハイ、深呼吸して? 吸って〜はいて〜」

 僕は今、椅子に座って友達の美香から催眠術をかけられようとしていた。そ

んなもの、あるはずないのに・・・・・・なんでそんなに熱心になれるんだろうか?

 僕には謎だ。

「どう? なんだかいい匂いがするでしょ?」

「え・・・・・・?」

 言われてもう一度、息を吸ってみる。さっきは気付かなかったが、今度は少

しだけ匂いがした。

 なんだか、いい匂いだ。少ししか香らないのに、何だか頭がホワホワしてく

る。

「じゃあ・・・・・・これを見て? ホ〜ラ」

 私はホワホワしている頭で、美香が僕の目の前でぶら下げたペンダントを見

つめた。そのペンダントにはピンク色の石が嵌っていて、キラキラと輝いてい

て綺麗だ。

 そのペンダントが、左右にゆっくりと揺れる。

 僕の目は、誰かに言われる前にそれを目で追いかけていた。

「さぁ・・・・・・これでもうあなたは動けない」

 美香が言った。

 そんなバカな、僕はそう思って、ペンダントでも掴んでやろうと腕を動かす。

すると、腕は簡単に動いた。しかし――

「!?」

 掴んだのは、いつの間にか勃起していた自分のモノだった。

 ――何で? そう思った次の瞬間、僕の右手はズボンの上からモノを扱き始

めた。

「ひっ・・・ひぅ・・・・・・ひぅぅ」

 何故だか、いつも自分で扱くよりも気持ちがいい。思わずうめき声が漏れて

しまう。

「ひぎっ、ひぐっ、ひぎっ」

 しかし、ズボンの上からでは動きが制限されてイケない。そう僕が思った次

の瞬間、動かそうともしていないのに両手がズボンを脱がそうとし始めた。

「ふぁ!? ふぁ、ふぁんでぇ!?」

 脱がす際にモノが擦れるのが気持ちよすぎて、ろくに舌も回らない。

 と、不意に美香の声が聞こえてきた。

「それね〜、催眠術。一回でいいからさ、男の子の絶頂を見たかったんだよね

〜♪ ま、がんばって?」

 絶頂が見たい? がんばって? 何を言っているんだ? 美香は。

「ふぁ・・・・・・ズボン脱げたぁ・・・・・・」

 呟きたいとも思っていないのに、勝手に体が呟く。僕の視線の先には、勃起

して汁をトロトロと垂れ流しているモノが見えた。

「ひぎあぅぁぁぁ!?」

 突然、体に電撃が奔った。

 理由は簡単、美香がニーソックスを履いた足で僕のモノを扱いているからで

ある。

「ふぎぁう! ふぃぎぃぃ!」

 気持ちよすぎて、何が何だか判らない。

 そんな僕を見て、美香は楽しそうに笑いながら足に力を込めた。

「ふぎあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 僕のモノから、勢いよく精液が飛び出す。それをモロに顔面に浴びた美香は、

突然ハッとした表情になって、僕に言った。

「そう言えば、今回かけた催眠術は、『一度絶頂を迎えると術を解くか死ぬま

で絶頂が続く』って効果だから、君、これから一生精液垂れ流し決定ね? 私、

術の解き方知らないし、知る気もないから」

 シヌマデゼッチョウガツヅク? イッショウセイエキタレナガシ? ジュツ

ノトキカタヲシラナイ? ナニヲイッテイルンダ? ミカハ――?

 

 

 僕は自分の愚かさを呪う。もともと美香が僕に催眠術をかけてきたのは、僕

が信じなかったからだ。

 だから、僕は自らを呪う。

 そして、今日も僕はイク。




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