『大きな数』02

【A次の日の授業】

次の日になりました。
今日の1時間目は、理奈の大好きな算数です。
昨日は沢山練習したので、『大きな数』がしっかり頭に入ったみたいです。
理奈は学校に行くのが楽しみで仕方ありません。
これから、朝ご飯を食べて…

≪ふふっ。久しぶりね。私は催眠術師マリア。ちゃんと覚えててくれた?
…そう、嬉しいわ。まあ、少し前に会ったばかりだものね。
じゃあ、お話の途中だけど、あなたにまたイタズラしちゃうね。
あなたは今、催眠状態。体が何かいつもと違う感覚でしょ?
今から、私があなたに暗示を刷り込んであげる。とっても楽しい暗示よ。

よく聞いて。あなたは、お話の中で「数を数える場面」になると、
体中、とっても気持ちよくなっちゃうの。登場人物は誰でも構わないわ。
誰かが数を数えると、気持ちよくて、気持ちよくて、たまらないんだから。
一、十、百、千、万と0が増えていくのと同時に、つまり、『大きな数』に
なればなるほど、あなたが感じる快感はより強くなっていくわ。
「一、十、百、千、万。億、兆、京(けい)、垓(がい)、禾予(じょ)、穰(じょう)。
溝(こう)、澗(かん)、正(せい)、載(さい)、極(ごく)。
恒河沙(ごうがしゃ)、阿僧祇(あそうぎ)、那由他(なゆた)、不可思議(ふかしぎ)」
この順で、どんどん気持ちよさが上がっていくってことね。ふふっ、ワクワクしてきた?
そして最後の[無量大数]って言葉…。この言葉を聞くと、快感が一気に爆発して、
あなたは絶頂しちゃうの。全身がびっくんびっくんするようなもの凄い快感を味わえるわ。
一度味わったら気持ちよすぎて、やみつきになっちゃうような快感よ。味わってみたい?
…ふふっ、当たり前よね。あなたは気持ちよくなりたくて、この音声を聞いているんだものね。
さあ、この後は一気に授業中にワープするわよ。ふふふっ。≫


「みんな、昨日の宿題ちゃんとやってきたかな?
『大きな数』の単位、暗記してくるのが宿題だったわよね?
ちゃんと覚えられたかな?」
涼子先生がみんなに呼びかけました。
「はぁ〜い」
教室にみんなの声が響きます。
「みんな、えらいわね。あとで、穴埋めプリントやるからね。記号で答える問題。
ちゃんと覚えてきた子は、教科書を見なくても、すらすらできちゃう問題ばかりよ。
じゃあ、そのプリントやる前に、誰かに暗唱してもらいましょうか」
理奈はわくわくし始めました。
「先生、私のこと当ててくれないかな?私、全部すらすら言えるもんね!」
理奈がそう思っていると、先生がこう言いました。
「じゃあ、優衣ちゃん。暗唱してみて」
優衣はちょっとおどおどしながら言いました。
「先生、あたしね。お家で一生懸命練習したんだけど、ちょっと自信ないの。
途中でつっかえちゃうかもしれないよ?」
「別にいいのよ。優衣ちゃんが、一生懸命練習してきた結果がそれなら。
またたくさん練習をして、すらすら言えるようになればいいのよ」
「うん、じゃあ、やってみるね」


≪さあ、お待ちかね。「数を数える場面」よ。たっぷり楽しむのね。ふふふっ。≫


「一、十、百、千、万。
億、兆、京(けい)、垓(がい)… 垓(がい)…垓(がい)の次はぁ…
あっ、禾予(じょ)、穰(じょう)。
禾予(じょ)、穰(じょう)。
禾予(じょ)、穰(じょう)。
次は、えっとぉ。
何だっけな。…
ああ、溝(こう)、澗(かん)、正(せい)、載(さい)、極(ごく)。
溝(こう)、澗(かん)、正(せい)、載(さい)、極(ごく)。
溝(こう)、澗(かん)、正(せい)、載(さい)、極(ごく)。
で、次がぁ、えっとぉ。極(ごく)の次はぁ。えっとぉ。
極(ごく)、極(ごく)、極(ごく)、あれぇ?
溝(こう)、澗(かん)、正(せい)、載(さい)、極(ごく)。
溝(こう)、澗(かん)、正(せい)、載(さい)、極(ごく)。
極(ごく)、極(ごく)、極(ごく)。えっとぉ。
あれぇ?思い出せないや… 」
「あら、惜しかったわね、教科書見てごらんなさい」
「…ああ!そっかぁ、恒河沙(ごうがしゃ)だった!恒河沙(ごうがしゃ)だった!
極(ごく)の次は、恒河沙(ごうがしゃ)だった!うぇーん、悔しいよぅ。
それで、恒河沙(ごうがしゃ)、阿僧祇(あそうぎ)、那由他(なゆた)、
不可思議(ふかしぎ)、[無量大数]だ!そっかぁ…」


≪ふふふっ。今、一回絶頂したわね。どう、最高でしょ?
やみつきになりそうよね。分かってるわ、あなたがどうしてほしいのか…。≫

-続く-





















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