「ふん、貴様ごときがこのベガ様に勝てると思ったのか。愚か者め。」

「くっ…!」

 

 私は自分の無力さを呪った。憎むべき父親のカタキ、長い間追い続けたシャドルーの総帥、しかしその力はあまりにも強大だった。

 

「命乞いをするのか?それとも貴様も父親の後を追うか?フッフッフ…」

「見くびられたものね。あなたのような卑劣な人間に許しを乞うなんてするはずないじゃない。私は負けたわ…、でもあなたのような悪がこれからものうのうと生き延びられるなんて思わないことね。私が死んでもインターポールはあなたを追い詰め続けるわ。」

 

 体中に広がる痛みを堪え、気丈にベガを睨みつけた。しかしそんな態度はベガを不機嫌にさせるだけだった。

 

「追い詰めるだと?フンッ、このベガ様を脅かすことなど誰にもできんわ!」

「あら、怯えているのかしら?シャドルーの総帥ともあろうお方が情けないものね。」

 

 私には狙いがあった。靴の底に仕込んだ通信機の電波をたよりに、ナッシュが駆けつけてくれるはずだった。

 

(なんとか時間を稼がないと…)

「貴様はどうやら楽には死にたくないようだ。後悔させてやるぞ。ヌンッ!!」

「いやあああああぁっー!!」

 

 ベガの手からサイコパワーが放出された。私はそのパワーを体にまともに受けてしまったのだ。

 

「貴様には死よりも辛い思いを味あわせてやろう…。今の貴様には耐えられないことをな。フハハハハ…!」

 

 その声をかすかに聞きながら、私は気を失ってしまった。

 

 

 

 

…ピチャ…チュプ…

 

「…う、ん……」

 

 目を覚ますと周りは真っ暗だった。どうやら椅子に座らせられているようだが手足は動かせない。椅子から出ている金属により手足を、さらには首までも拘束させられていた。

(生きてる!よかった…。でもやっぱり拷問かなぁ…、なんとかナッシュが来てくれるまで耐えなきゃ…)

 

 その時声がした。

 

「目が覚めたようだなチュンリー。これから何をされるかわかるかな?」

「かわいい女の子を拷問ってとこかしら?見下げた男ね。」

「ククク…」

 

 その時明かりが点いたのか目の前が急に明るくなった。あまりの眩しさに目が眩んだが、徐々に目が慣れると周りの状況が見えてきた。目の前には椅子に座ったベガ。そしてその足元には…

 

「…っ!!あなたは…さくらッ!!」

 

 ベガの足元には女子高生格闘家、春日野さくら(何度か手合わせしたことがあるがかなりの実力を持った子だった。)がひざまずいていた。それだけではない。ベガの股間に顔をうずめ、必死に顔を動かして…フェラをしていた。その姿は、今まで見てきた彼女の姿とはあまりにかけ離れたものだった。

 

「なんてことをっ…!ベガッ!あなたさくらに何をしたのっ!?」

「フハハハ!この女も貴様のような身の程知らずだ。私に歯向かってきたがこのザマだ。このような女にも利用価値はあるものだな。」

 

 さくらは会話など全く聞こえていないように必死にベガに奉仕していた。その顔は弛みきっており、見ただけで嫌々やっているようには思えなかった。その姿に私はただただ恐怖を感じるしかなかった。

 

「ベガさまぁ…、ベガさまの奴隷のさくらにご褒美をくださぁい…。」

「フンッ、よかろう。」

 

ドピュゥッ、ビュルビュルゥッ!

 

 さくらはベガが出した精液を嬉しそうに口に含み、全て出たことを確認すると口をあけ床にたらした。そして犬のように四つんばいになり自分でこぼした精液を舐め始めた。

 

「チュパ…チュゥ…ン…ハァ、あぁ、ベガさまのオチンポから出た精液美味しいですぅ。」

 

 私はもう耐えられなかった!

 

「信じられない…!あなた女の子をなんだと思っているのよ!!」

「恐いのか?フハハハ!その顔だ!貴様のその顔が見たかった!恐がっているということは貴様がこの後どうなるか想像出来ている様だな。」

「くっ!!!」

 

 私は確かに動揺していた。痛みだけの拷問ならば耐えることもできる。しかし、洗脳されてしまうなど思いもしなかった。そのことを考えなかった自分が腹立たしかった。

しかしこうなったら賭けてみるしかない。

 

「あと少しでインターポールが駆けつけるわ!悪いけど追い詰められているのはあなたのほうよ!さっさと逃げ出したほうがいいんじゃない!?」

 

 ベガは世界中に拠点を持っている。拠点を移さざるを得ない状況になれば少なからず基地は慌しくなるはず。そのどさくさに紛れて逃げ出す。私の最後の賭けだった…。

 

「フンッ、残念ながら貴様の通信機のことならお見通しだ。シャドルーのテクノロジーを甘く見てもらっては困る。その通信機の電波はすでに我々の管理下だ。今はその電波を遮断しているが貴様が私の下僕になった後に電波を発信しよう。貴様がやつらをおびき寄せるわけだ。フハハハッ!」

 

 私は、賭けに負けた。

 

 

 

 

 その後頭にヘッドセットのようなものを被らされ、さらに口にはボールギャグを嵌められた。今の私は全く身動きがとれず、しゃべれない、何も見えないようになってしまったのだ

 

(一体どうしたら…。やつの洗脳に耐えるしかないっていうの…?)

 

 その時、手足と首を拘束している金属からひんやりしたものが流れ始めた。私にはすぐに何かわかった。サイコパワーだ。そしてそれと同時に、脳に直接語りかけるように声が聞こえ、目の前に映像が広がった。

 

(…私?)

 

 目の前に『私』がいた。しかし体には何も身に付けておらず、目はどんよりと曇っていた。

 

(これはこの機械の映像?一体何を…。)

『わたくしチュンリーはベガ様に永遠の忠誠を誓います…。ベガ様の命令ならばどんなことでも、それがベガ様のお望みならば喜んで従います…どうかわたくしをベガ様の下僕にしてください…。』

(これはッ…!)

『わたくしチュンリーはベガ様に永遠の忠誠を誓います…。ベガ様の命令ならばどんなことでも、それがベガ様のお望みならば喜んで従います…どうかわたくしをベガ様の下僕にしてください…。』

(いやっ…!なによこれ!)

 

 私の目の前にはベガに忠誠を誓う『私』がいた。まるでカセットレコーダーのように同じセリフを繰り返している。しかしその言葉は機械的ではなく、明らかに私の声だったのだ。

 

(こんなのいや…!私はインターポールの刑事よ!父さんのカタキを討つためにずっとベガを追ってきたの!)

『わたくしチュンリーはベガ様に永遠の忠誠を誓います…。ベガ様の命令ならばどんなことでも、それがベガ様のお望みならば喜んで従います…どうかわたくしをベガ様の下僕にしてください…。』

 

 いつもの私ならこんなのに動揺するはずがなかった。でも私はその声を徐々に心地よく感じてしまっていた。頭の中ではベガのサイコパワーのせいでこれは洗脳なのだと考えても、その言葉は頭の中に響いてくる…。

 

『わたくしチュンリーはベガ様に永遠の忠誠を誓います…。ベガ様の命令ならばどんなことでも、それがベガ様のお望みならば喜んで従います…。どうかわたくしをベガ様の下僕にしてください…。』

(いや…い…や…。私…はインターポールの…刑事、下僕。任務を忠実に…従う…。ベガは父さんのカタキよ!ベガ…様はカタキ…)

 

 段々と頭がぼーっとしてくる。なんだかとてもいい気持ち。この声気持ちいい。よだれが垂れてくる。

 

『わたくしチュンリーはベガ様に永遠の忠誠を誓います…。ベガ様の命令ならばどんなことでも、それがベガ様のお望みならば喜んで従います…どうかわたくしをベガ様の下僕にしてください…。』

(私は永遠の忠誠を…誓います。任務を忠実に…実行します。ベガ様の…命令に従います。あれ?なんでだろ?私はベガ様の…下僕…だからかなぁ…?)

 

 『わたくしチュンリーはベガ様に永遠の忠誠を誓います…。ベガ様の命令ならばどんなことでも、それがベガ様のお望みならば喜んで従います…どうかわたくしをベガ様の下僕にしてください…。』

(わたしはちゅんりー。おとうさんのカタキをうつの。あれ?おとうさんのかたきってだれだっけ?べが?べがじゃない、べがさま?べがさまはかたきだからたおすの?わたしはべがさまのしもべなのに?)

 

『わたくしチュンリーはベガ様に永遠の忠誠を誓います…。ベガ様の命令ならばどんなことでも、それがベガ様のお望みならば喜んで従います…どうかわたくしをベガ様の下僕にしてください…。』

(わたくしちゅんりーはべがさまのしもべ。いんたーぽーる?なんだっけそれ?どうでもいいやぁこのこえすごくきもちいぃ。しあわせぇ…。)

 

『わたくしチュンリーはベガ様に永遠の忠誠を誓います…。ベガ様の命令ならばどんなことでも、それがベガ様のお望みならば喜んで従います…どうかわたくしをベガ様の下僕にしてください…。』

(わたくしちゅんりーはベガ様のしもべだから永遠の忠誠を誓います。ベガ様の命令はどんなことでも従います。どんなことでもいたします…。あぁキモチイィ…。)

 

 その時ボールギャグが外された。

 

「私はシャドルーの総帥ベガだ。チュンリーよ、お前は何者だ?」

「…わたくしチュンリーはベガ様の下僕です…。あぁ…、ベガ様に永遠の忠誠を誓います。ベガ様の命令ならばどんなことでもします。どうかお願いです…。わたくしをベガ様の下僕にしてくださいぃ…。」

 

 ヘッドセットが外され手足の拘束も解かれた。目の前にはベガ様がいる。股間には逞しいオチンチン。そう、ベガ様にご奉仕するのも下僕の仕事…。

 

「あぁ…ベガさまぁ…。ベガ様の下僕のチュンリーにその逞しいオチンポをしゃぶらせてくださいぃ…。そしてご褒美としてベガ様のザーメンをくださぁい…。」

 

 私はベガに負けた。

 

 

 

 

「チュンリー!どこだ!!」

 

 ナッシュが助けに来てくれたようだ。かなりの人数の軍隊も一緒だ。でもなんのために来たんだろう…。

 

「チュンリーよ、お前のことを助けに来たようだぞ?今のお前の姿を見せてくるがいい。そして手厚く迎えてやれ。さくらも一緒にな。」

「はい…ベガ様。」

 

 私はシャドルーの強化戦士チュンリー。ベガ様を脅かす者は生かしておけない。ベガ様を脅かす者は私の手で始末する。

 

「さあ行ってこい。始末したならば褒美をくれてやろう。」

「あぁ、ベガ様光栄ですぅ…。それでは行ってまいります。」




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