催眠小説 わんちゃんごっこ

 

――ボクは、犬。

でも、昔はそうじゃなかった気がするんだけど――

犬だから、あんまり昔のこと、思い出せないや。

「――ポチ?」

ボクを呼ぶ声がする。

声をした方を見上げると――ご主人さまが立っていた。

「わぅっ♪」

ボクは、その女のご主人さまに駆け寄った。

ご主人さまが身をかがめて、ボクの頭をなでてくれる。

「ポチ、『お手』!」
「わんっ!」

「『おかわり』!」
「わんっ!」

「『伏せ』!」
「わんっ!」

「良くできました。ポチは偉い子だね☆
 ――本当に催眠術にかかっちゃったんだね…ふふ、可愛い☆」
「わんっ♪」

言ってる意味はよく分からないけど、ご主人さまが満面の笑みでボクを見つめてくれる。ボクも自然に嬉しくなって、尻尾を振りながら答えた。

 

「――それじゃ、お散歩に出かけよっか。ポチは犬だから、もちろん、はだかんぼうで、だよ?」
「わんわんっ♪」

 

♯     ♯     ♯     ♯ 

 


――夜の公園を、ご主人さまのリ―ドに引かれて歩いていく。
周りには、ボクたち以外には誰もいない。

「慣れてきたら、今度はお昼にお散歩に行きましょうね―☆」
「わんっ♪」

 

「この辺りでいいかな…」

ご主人さまが歩みを止めたのは、公園の広場にある噴水の前だった。

持っていたやや大きめの手提げ鞄から、赤いゴムボールを取り出し、ボクに見せる。

「このボールをよく見て――覚えるんだよ。
 ――ほぅら、取ってこーい☆」

そう言いながら、ご主人さまはボールを下手投げで放った。

てんてん、と跳ねたボールは、広場の端のほうまで転がっていった。

「わんわんっ」

あわててボールを追いかける。

 

どうにか口にくわえて戻ってくると、ご主人さまは、右手に何やら銀色の四角いものを持って、それを通してボクの方を覗いていた。

「ふふ、ちゃんと口にくわえて戻ってきたね。えらいえらい☆
 ――ん?これ?ビデオカメラだよ。」

ビデオカメラ?ずっと昔に聞いたことがあるような気もするけど、何の事だか思い出せない。

ボクは犬だもん。難しいことは分からなくて当たり前。

「君の可愛い姿をビデオに撮って、君の友達とか家族とか…みんなの家に送りつけてあげるの。
 そうすれば、君はもうお仕舞い…ううん、可愛い可愛いポチとして、一生わたしのそばに居られるんだよ。嬉しいでしょ?」

ご主人さまは時々難しい事を言う。つまりは、『ビデオカメラ』のお蔭で、ずっとご主人さまのそばに居られる、という事らしい。

ボクも心の底から喜んで、尻尾を振って答える。

「わんわん♪」

「いい子ね〜☆
 じゃ、もう一回ボールで遊ぼっか――取ってこーい☆」

「わぉーん♪」

ボクたちは、しばしの間、ボールで楽しく遊び続けた――

 

♯     ♯     ♯     ♯ 

 

「――ちょっと、休憩しようか。」

少し疲れたのか、ご主人さまはベンチに腰掛けた。

ボクはご主人さまの足元まで歩き、『おすわり』で待機する。

ご主人さまは、相変わらず『ビデオカメラ』を右手に抱えたまま、ボクの方を見て、思案げにこう言った。

「ねぇ、さとし?」

「?」

さとし、って誰だっけ?

とっても大事な名前だったはずだけど、思い出せない。

思い出せないんだから、きっと大事じゃないモノなんだと思う。

そんなボクの顔を見つめながら、ご主人さまは今度は微笑んだ。

「――ふふ、ごめんね、意地悪して。ポチ?」

「わん!」

今度はボクの名前を呼んでくれた。

ご主人さまに付けてもらった、とっても大事なもの。

「ポチ?」

「わん!」

「ポチ!」

「わんわん!」

「うん、ポチはとっても偉い犬だね☆
――そんな可愛いポチに、ご褒美をあげちゃうよ。」

「わぅ?」

ご主人さまは、ポケットに左手を入れて、ごそごそし始めた。

 

「『尻尾』のスイッチ、入れてあげるね☆」

――と。

「わぅぅうぅううんっ!?!!?」

尻尾の付け根、いや、お尻の中の何かが、ボクの意志と関係なくめちゃくちゃに暴れてる!?

ヴィィーーーンという鈍い振動に合わせて、ボクの体も跳ね回る!

 

なにこれ、とってもイイよぅ…

えっちな気分で頭の中が埋め尽くされちゃう…

 

「あっはははは!いい格好ね!『尻尾』のバイブ、そんなに気持ちよかった?
 ――ほら!いつまでも悶えてないで、『チンチン』の体勢になるのよ!分かるでしょ?『チンチン』」

「わぅっ!わうっ!…わん」

お尻を好き勝手に動く『尻尾』に意識が飛びそうになりながらも、なんとか言いつけ通り後ろ足で立ち上がり、『チンチン』の格好をする。

「ふふ、ポチったら、チンポびんびんに勃たせちゃってるじゃない――やらしいね☆」

「くぅん…」

ご主人さまに言われて、ボクの股間はますます堅くなっていく。

気持ちよすぎて頭がくらくらしてる…。

「じゃあ次はそのまま、前足で『ダブルピ―ス』を作ってごらん?」

ほら、これを真似するんだよ、と言ってご主人さまは、左手の二番目と三番目の指を立てて見せる。

ボクは、お尻のムズムズと頭のクラクラを必死に抑えつつ、なんとか前足で二つのピ―スを作ってみせた。

「…わんっ」

「あはは、最高〜☆
 公園で、全裸で『チンチン』の格好しながら、尻尾バイブ刺されてチンポ丸出しで勃起させて、おまけにダブルピースして喜んでるなんて――
 君のみじめな変態姿、しっかり撮れてるよ、ポチ☆」

「わんわんっ♪」

あああ…ご主人さま、ボクのこと見て笑ってくれてる…

………幸せ…………

「じゃ、そろそろ仕上げにしましょうか。ローターつけてあげる。
 ポチはその格好のまま、動いちゃだめだよ☆」

そう言ってご主人さまは、ボクの股間に黒くてぬるぬるする機械を取り付けた。

そして、改めて『ビデオカメラ』を構えつつ、左手で機械につながったボタンを――押した!

ヴヴヴヴヴヴヴヴ!

「わぅうぅん!わぅううんわうっっ!!?」

黒い機械が、尻尾とは別のリズムで振動し始めた!

前と後ろの、二つの振動が渾然一体となって、ボクの体と心を犯しつくす!

こ、こんなの、凄すぎるよ、ダメだよ、ダメぇ、おかしくなっちゃう…

 

「ほぅら!また倒れそうになって!動いちゃだめって言ったでしょ!?
 『チンチン』で『ダブルピース』の体勢のままでいなさい!『命令』だよ!」

……あ、命令、されちゃった…

…ご主人さまの命令には、絶対服従しないと…

 

顔は涙と鼻水と涎でぐちゃぐちゃ…

どちらが上でどちらが下なのかも分からない…

股間と尻尾は休み無く震え続けて、ボクを骨の髄まで責め尽くす…

それでも、それでも、『命令』だから、必死に体勢を元通りに保つ…!

 

「そうよ!やればできるじゃない!
 ――射精するまでそのままでいるのよ?」

「わん!」

 

…ああ、股間が熱い、お尻が熱い、頭が熱い、何もかも熱いよぉ……

先っぽから、なにかがあふれ出ちゃいそう…

イっちゃいそう…

 

「わぅぅん!」

 

「んー?もう射精しちゃいそうなの?」

「わん!わん!」

「ふふ、ダメだよ☆

 『待て』!

 わたしが3つ数えるまで我慢しなさい!
 『命令』だよ!」

…きもちいい…でちゃうぅ…

…めいれい…

…がまんしなきゃ…

 

「わぅっ!わぅっ!わぅっ!」

 

「1つ!!ほら、もっとあえぎなさい!もっとだらしない顔をしなさい!君の姿、全部しっかり撮っててあげるからね!」

 

「わぅううっ!!わわうっ!!わぅうぅうぅうん!!」

 

「2つ!!あと1つ、あと1つだよ!もう少しだけ我慢しなさい!わたしが次を数えたら、それと同時に、イくんだよ!」

 

「わんわんっ!!わんわんわんわんっ!!わぅぅうんわんっ!!」

 

「3つ!!ほら、『イケ』!射精しなさい!イキなさい!人生終了マゾ犬アヘ顔射精、みんなに見せてあげなさい!」

 

「わぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーん!!!」

 

ドピュッ、ビュウゥ、ビュクッ、ビュクッビュクビュクビュルルルル……

 

「あっははははは、すごい量☆
 ほら、まだまだ出しなさい!『命令』だよ!金玉の中身が空っぽになるまで搾り出しなさい!
 あっはははっはははは!」

ご主人さまの笑い声に包まれ、幸せを全身で感じながら、

ボクはそのまま意識を失っていった…

 

 

(終わり)















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