成人向け催眠小説 私のお姉ちゃん02



「こんにちは」

 

 

 私は、学校の図書館に来ていた。

 

 そこには、私とお姉ちゃんの事を知っている唯一の友達がいるから。

 

 

「こんにちは……」

 

 

 いつも本を読んでいて、一日のほとんどを図書館で過ごす彼女。

 

綺麗な長い髪をしているの。

 

 

「今日はどうしたの? あなたのお姉ちゃんの傍にいなくていいの?」

 

 

 こっちも見ないで本をずっと見ながら、私に訊いてくる。

 

 いつも、こっちを見てくれない。

 

 

「うん。今日はね。あなたに用事があって来たの」

 

「私に……?」

 

 

 チラッと目だけでこっちを見て、また本に視線を戻しちゃう。

 

 やっぱり、寂しいな……。けれど。

 

 

「どんな用かしら」

 

 

 それも、今日で終わるんだ。

 

 

「あなたにも、私と一緒に来て欲しいの。ダメ?」

 

 

 私がそう訊くと、初めて本を読む手が止まった。

 

 

「…………」

 

 

 そして、何か考えるように止まって。本を閉じる。

 

 ダメって言ったって、抵抗したって、連れて行っちゃうけどね。私もちゃんと準備してきたし。

 

 

「……一つだけ、聞かせてくれる?」

 

「なに?」

 

「あなたは、お姉ちゃんの事、好きなの?」

 

「うん。当たり前じゃん」

 

 

 どうしてそんな事を訊くんだろう。私がお姉ちゃんの事を嫌いな筈が無いのに。

 

 

「そう……」

 

 

 そう言って息をひとつ吐くと、彼女は初めて私の方を見てくれた。

 

 綺麗な黒い瞳が、私を見る。

 

 

「あなたは、やっぱり可哀そうね」

 

「…………?」

 

「いいわ。あなたの好きにしなさい……。ついて行けばいいのかしら?」

 

 

 椅子から立ちあがりながら、私の前に立つ。

 

 私は嬉しくて、手を取って家まで一緒に帰って、お姉ちゃんと同じように閉じ込めた。

 

 これで、私は、二人の大好きな人と、一緒にいられる……。

 

 

 

 

 

 

ある、行方不明になった少女の日記が、図書室に残されていた。

 

 以下はその中に綴られていた文の抜粋である。

 

 

彼女は、とても可哀そうな子。

 

賢くて、努力家で。きっと、天才、という言葉がピッタリ当てはまる。彼女の不幸は、愛を知らなかった事と、愛した相手が女性で自分の姉だったこと。

 

……この場で、同性愛や近親について議論する気はない。彼女は本当に心の底から姉を愛した。それが重要なのだから。

 

ともかく、愛を知らなかったから、歪んでしまった。そして歪んだまま、歪んだ愛情表現しか知れなかった。

 

きっとこのままでは、彼女の歪みに色んな人が巻き込まれるだろう。

 

だから私は、私の身体を使って彼女を止めようと思う。そのための勉強もした。

 

出来るかどうか自信は無いけれど、やってみせる。

 

どうしてそこまでするのか。そう訊かれれば。そうね……。敢えて答えるなら、私も彼女が好きだからかしら。

 

だから、もしも私が行方不明になっても、捜さないで。私は望んで彼女のもとへ行くのだから。

 

あなたと、あなたの姉と、私。三人で愛し合いましょう。

 

私にあなたは救えないけど。あなたを止めてあげることは出来るから……。

 

 

 

 

 

 

「もうそろそろ、いいかな?」

 

 

 私は部屋に入って、彼女の拘束を外し始める。

 

 彼女が私の家に来て、半年。もう大丈夫かな?

 

 

「ようやく、また、私の事を見てもらえる……」

 

 

 私は彼女の拘束を解いて、目隠しを取る。

 

 すると、彼女は私を見るなり、ぎゅっと、抱きついてきた。

 

 

「……えっ?」

 

 

 私が呆気に取られている間に、私の口が彼女の口で塞がれる。

 

 私は、ゆっくりと目を閉じて、彼女を抱きしめた。

 

 嬉しい……。けれど……。

 

 …………。





















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